在留カード確認アプリとは?偽造チェックだけでない!注意点や使い方も解説

在留カード確認アプリとは?偽造チェックだけでない!注意点や使い方も解説

外国人雇用にあたって在留カードの確認は基本。ただし、近年偽造のものが増えているため、在留カードの確認が難しくなりつつあります。

偽造在留カードを所持する人を雇用してしまうと、企業や採用の担当者が不法就労助長罪に問われる可能性があります。そうならないために在留カード確認アプリを導入する企業も徐々に増加しています。

この記事には、在留カード確認アプリの基礎知識や使い方、利用上の注意点についてを詳しく解説します。

在留カード確認アプリとは?

在留カード確認アプリとは在留カードのICチップに入っている情報を読み取り、スマホやパソコンにその情報を表示させるアプリです

不法就労から会社を守るため、在留カード確認アプリを導入する企業が続出しています。実は、偽造在留カードの見分けにはアプリでICチップの読み取りを活用するようにと、出入国在留管理庁(入管庁)が推奨しています。

くわしくはこちらの記事:不法就労助長罪とは?知らなかったとしても処罰対象!防ぐ対策を徹底解説

アプリで確認できる情報とは?

在留カード確認アプリで読み取れる情報が下記の合計11種類あります。

  1. 氏名や生年月日、性別、国籍などの基本個人情報
  2. 住所
  3. 在留資格、在留期間と在留期間の満了日
  4. 許可の種類と許可年月日
  5. 在留カードの番号、交付年月日と有効期間の満了日
  6. 就労制限の有無
  7. 顔写真(16歳以上外国人のみ)
  8. 出入国在留管理庁長官の職名と官印
  9. 在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請があった場合はその旨
  10. 資格外活動許可の有無
  11. 資格外活動許可の概要

そもそも在留カード確認アプリが必要な理由とは?

目視や法務省の照会サイトで確認だけではなく、なぜ在留カード確認アプリの利用が必要なのでしょうか。その主な理由は、偽造在留カードの質も量も増えているからです。

①偽造在留カードがより巧妙に

近年、偽造在留カードの精度が高まっている傾向があります。ホログラムまで模倣した偽造在留カードや、「正規」な在留カード番号と在留期限を用いた偽造在留カードも多数発見されています

警視庁の発表によると2020年10月に発見された1,100枚の偽造在留カードのうち、正規な在留カード番号が使われていたのが8割。また、北海道警が2020年に押収した偽造在留カードのすべてもそうでした。

正規番号で作られた偽造在留カードが8割
従来の方法で見分けにくい在留カードが8割。読売新聞より引用。

従来、偽造在留カードの判別には目視確認や法務省が提供している在留カード等番号失効情報照会サイトを利用することが多いですが、それらだけでは足りなくなってきました。

くわしくはこちらの記事:【2021年11月更新】要注意!出回っている偽造在留カードの最新情報

②偽造在留カードの検挙数が急増中

質と伴い偽造在留カードの量も急増しています。警視庁の発表によると、偽造在留カード関連の検挙件数が2013年の100件余りから6年間7倍も増え2019年に748件もありました

偽造在留カード関連の検挙件数2013年~2019年

また、1,000枚以上の偽造在留カードが一気に発覚される事件も増加しています。増えている偽造在留カードに対応するため、在留カード確認アプリを導入する企業も多くなっています。

くわしくはこちらの記事:【随時更新中】偽造在留カード事件一覧|偽造対策も解説

③在留カード確認の場面も増加

人手不足が進んでいる中、外国人雇用を強化、もしくは検討し始めている企業が多くなっています。今まで人事や総務、特定の担当者のみでしたが、現場や面接担当も在留カードを確認する機会が増えています。

専門知識がなくても偽造在留カードを見分けられるように、在留カード確認アプリを導入する企業もあります

また、在留外国人が増えている中、本人確認業務において在留カードの確認が求められる場面も増加しています。たとえ雇用を行わなくても、偽造在留カードに出会うこともあり得るので、万が一を備えるためにも在留カード確認アプリを導入しておく企業も多いです。

在留カード確認アプリを使う際の注意点

在留カード確認アプリを使う際の注意点

在留カード確認アプリはとても便利ですが、利用するうえの注意点もあります。例えば、個人情報の保護についてです。

個人情報の取り扱いに気をつける

在留カードに記載されているのは大事な個人情報なので、扱う際に個人情報保護法に違反しないように充分な注意が必要です。

法律によると、個人情報を獲得する際にその情報の利用目的をあらかじめ明示することが義務づけられています。在留カードの提示を求める場合も同じなので、確認の意図を事前に外国人に伝えておきましょう。

また、在留カードの提示は面接や契約時などに限った必要な場合のみ求めましょう。必要がないのに在留カードの提示を求めることや勝手に在留カードをスキャンすることは、個人情報保護法の違反だけでなく人権侵害にもなり得るので、十分に注意しましょう。

原本確認が基本

在留カードの確認は、原則原本の確認をしなければなりません。もしも雇用している外国人の中に偽造在留カードを保有している人が発覚した際に、過失かどうかにかかわらず在留カードの原本を確認していなかった場合、企業側も入管法の違反となる可能性があります。

在留カードの原本を見ていなければ違反とのこと。朝日新聞より引用。

コロナ禍やDXが進んでいる中、面接から採用まですべてオンラインで行うことが増えてきています。それに伴い在留カードもオンラインで確認しているケースが多くなっています。

ただし、オンラインやWebで確認したとしても確認不足とみられ、不法就労助長罪に問われる可能性があります。自分自身と会社を守るために、雇用契約をする際でも結構ですので、在留カードの原本を確認するように心掛けましょう。

偽造チェックだけでは足りない

「在留カードの偽造確認をしたら問題ない」と思う人もいるでしょうが実は違います。たとえ在留カードが偽造でなくとしても、知らないうちに雇い主が不法就労助長罪に陥る可能性もあるので、十分な注意が必要です。具体的には下記の2点となります。

まず、外国人に任せる仕事内容とその在留資格や就労制限の抵触があるかどうか。就労制限を超えた仕事を外国人に任せてしまう場合、不法就労助長罪に問われる可能性があります。

そして、外国人の在留期間にも注意しましょう。在留期限が切れてしまうとその外国人が不法就労になってしまうので、入社したあとにも在留期間の管理をしっかりしましょう。

くわしくはこちらの記事:【随時更新中】不法就労助長事件一覧|不法就労ポイントも対策も解説

また、定められた期限内に外国人雇用状況届出書の提出も必要なので、お忘れずにしましょう。

くわしくはこちらの記事:【記入例付き】外国人雇用状況届出書の書き方・提出方法・期限の徹底解説

在留カード確認アプリの利用流れ

ここでは在留カード確認アプリの使い方について説明します。外国人労務管理サービス『ビザマネ』のアプリに基づいて説明を行います。

①在留カードの番号を入力

アプリにログインしたあとに、下記のように在留カード番号の入力枠が出てきます。そちらに手元の在留カードの番号を入れてください。

在留カードの番号はカードの表面の右上に記載されていて、最初と最後の2文字がローマ字で間の8文字が数字となり合計12英数字の構成となっています。

在留カードの番号はカード表面の右上に記載されています。

入力完了したら「偽造チェックを開始」のボタンを押してください。

②在留カードのICチップを読み取る

スキャンの準備ができたあと、下記の画面が出てきます。在留カードをスマホにかざして読み取りを行ってください。

ICチップは在留カードにある在留資格と就労制限のあたりに埋めております。かざすときスマホのスキャナーをそちらにあたってみてください。読み取りが約10秒かかります。

スキャナーの位置がわからない場合、スマホのメーカーに確認ください。Iphoneの場合はスキャナーがカメラ当たりに搭載されています。

③読み取った情報とカード面の記載を比べてみる

読み取りが成功した場合、在留カードのICチップの情報がスマホの画面に表示されます。表示される情報と原本に見比べて偽造かどうかの判別をしてください

情報に相違があった場合、偽造の可能性が高いので、該当外国人を雇用する前に入管庁や専門家に問い合わせするのをおすすめします。

ビザマネの在留カード確認アプリとは?

外国人雇用管理サービス『ビザマネ』も在留カード確認アプリを提供しています。

ビザマネとは、外国人雇用企業向けの労務管理クラウドサービスです。在留カードの偽造チェックから、データ・在留期限管理を一気通貫で行えるサービスで、外国人雇用の入社から退職までの労務管理サポートすることができます。

ここではビザマネアプリの特徴を紹介します。

ここがすごい①:個人情報の漏洩を防ぎながら、偽造チェックできる

個人情報の保護を大事にしているビザマネ。ビザマネアプリで読み取った在留カードの情報を確認するにはアカウントが必要です。パスワードによって外国人の重要な個人情報が守られます。

さらに、偽造チェックの結果をスマホに残したくない企業もあります。例えば、社用携帯が付与されていない企業。そのニーズを対応するために、ビザマネアプリではログインなしで在留カードの読み取り機能が搭載されています。

この機能を利用すると、読み取った在留カードの情報をスマホに保存せずそのままクラウドにアップロードされます。クラウドの画面にアクセスすれば在留カードの情報の確認や偽造判別ができます。

ビザマネアプリで個人情報をしっかり保護しながら偽造在留カードや不法就労から会社を守ることができます!

ここがすごい②:在留カードの確認履歴を保存できる

在留カードの確認履歴の保存もとても大事です。ビザマネアプリの場合、在留カード読み取りの履歴をクラウドに保存しているので、いつでもパソコンからでも確認できます

万が一警察や入管庁から問い合わせがあったとしても、その履歴を出せるので、しっかり確認したという証拠にもなります。

ここがすごい③:外国人の就労可否判定や在留期間の管理もできる

不法就労助長罪に問われないために、在留カードの偽造確認は基本です。ただし、それだけでは足りません。外国人に任せる業務内容が彼らの在留資格や就労制限に当てはまるかどうかの確認や、在留期間の適切管理もとても重要です。

外国人の労務管理をより簡単により安心にする『ビザマネ』では、在留カードの偽造チェックのほか、外国人の就労可否判定や在留期間の適正管理、また外国人雇用状況届出書の作成まで、一気通貫で行うことができます。外国人を雇用する企業をフルサポート。

まとめ

在留カード確認アプリとは在留カードのICチップに入っている情報を読み取り、スマホやパソコンにその情報を表示させるアプリです。増えている偽造在留カードを対応するために、在留カード確認アプリを導入する企業が続出しています。

在留カード確認アプリを使うことで偽物を正確に判別することができますが、注意点もあります。例えば、個人情報の保護や原本の確認が基本ということです。

また、偽造チェックしたとしても就労制限以外の仕事を外国人に任せたり在留期限切れの外国人を働かせたりすることで、企業が不法就労に加担することもあり得るので、充分な注意が必要です。

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