出入国在留管理庁とは

出入国在留管理庁とは

外国人の出入国管理に関して、これまでは入国管理局の管轄でしたが、2019年4月からは新設された出入国在留管理庁が行うこととなりました。

この記事では、出入国在留管理庁と入国管理局の違いを解説します。

出入国在留管理庁の新設

2018年12月に成立した「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」より法務省設置法が改正され出入国在留管理庁が設置されました。

出入国在留管理庁の設立の必要性

これまで以上に、留学生増加や特定技能などによる外国人材の受け入れ拡大により、入国管理局での業務量やその質が求められるようになりました。

外国人の受け入れ環境の整備に関する統合調整の機能を果たすため、国の行政機関と同列である出入国在留管理庁を設立し、司令塔としての役割と果たすことを目的に位置付けられました。

出入国在留管理庁の役割

出入国在留管理庁の役割は、主に5つあります。

  1. すべての人の出入国を公正に管理
  2. 外国人の在留管理
  3. 外国人の強制退去
  4. 中長期滞在する外国人の在留管理制度を導入
  5. 難民を保護

それぞれについて、詳しくみてみましょう。

すべての人の出入国を公正に管理

ここでは、主に4つの仕事があります。

  1. 日本人の出国の確認。日本人が海外に行く際に、有効なパスポートを発給して、必要に応じて日本人が行く国のビザを取得します。
  2. 日本人の帰国の確認。帰国する日本人が日本人であることを確認します。
  3. 外国人の入国の確認。外国人のパスポートと「ビザ(査証)」を確認し、上陸許可を付与します。また、3ヶ月以上滞在する予定の外国人に在留カードを発行します。
  4. 外国人の出国の確認。外国人が日本で行う活動が終わって出国する際に、外国人のパスポートに印鑑を押して確定します。

②外国人の在留の管理

在留資格とは、外国人が日本で滞在できる証明です。来日目的を国に提出して審査をします。それに基づいて適切な在留資格を付与します。それによって、日本でできる活動が異なってきます。

2020年3月の時点で、29種類の在留資格ががあります。出入国在留管理庁は外国人が適切に活動を行っているかどうか管理します。

また、在留資格の許可以外の活動に従事したい外国人もいるので、その場合は資格外活動許可を出入国在留管理庁が発行して管理します。

外国人の強制退去

密入国や不法滞在や不法就労の外国人を発覚すると、強制的に日本から退去させます。2018年は、強制退去した外国人の数は9,369人となります。

中長期滞在する外国人の在留管理制度を導入

日本に3ヶ月以上滞在する予定の外国人に対して、在留カードを交付します。在留カードの管理や更新などは出入国在留管理庁が行います。

また、特別永住者には在留カードでなく、特別永住者証明書を交付するので、それの管理や更新も出入国在留管理庁が行います。

難民を保護

世界の一員として、日本が1981年に「難民の地位に関する条約」に加入し、「難民認定制度」を設立しました。難民認定の申請を審査するのは、出入国在留管理庁となります。また、難民認定の状況に応じて難民認定制度の見直しも行います。

入国管理局との違い

入国管理局は法務省の内部部局(以下「内局」という)となります。内局とは、省の任務を実際に行う部隊となります。そして、その組織の構成は政令、つまり内閣が制定する命令によって決められるので、独立性がありません。

一方、出入国在留管理庁は「庁」となり、外局になります。外局は補助機関でなく、「省」と同じく国の行政機関です。

出入国在留管理庁の設立より内局である入国管理局が格上げされ、外局となりました。また、外局になることとともに、入国審査官らの約320人増員したと言われています。

組織構成の違い

入国管理局の幹部は局長1人のみでしたが、出入国在留管理庁の幹部は長官1人、次長1人、審議官2人の合計4人となっています。

また、出入国在留管理庁の下には総務課、政策課、出入国管理部、在留管理支援部、在留支援課の合計5つの組織を設けています。さらにその下に外国人施策推進室や審判課などの部隊がありますので、組織の規模がだいぶ大きくなってきました。

まとめ

2019年4月より、入国管理局が出入国在留管理庁に格上げしました。今後、外国人労働者を受け入れるための、新しい在留資格や仕組みなどの構築も多くなることが期待されるでしょう。