兵庫県の外国人雇用の現状

兵庫県の外国人雇用の現状

「外国人雇用状況の届出」は、すべての企業が、外国人労働者(特別永住者及び在留資格「外交」「公用」の者を除く)を雇用する際にハローワークに提出しないといけない書類です。また、外国人が離職する際の提出も必要となっています。

この記事では、2019年10月時点で、「外国人雇用状況の届出」の提出状況に基づいて、兵庫県の外国人雇用状況をまとめて説明します。

兵庫県の外国人雇用事業所数

兵庫県で外国人を雇用している事業所数は7,275で、2018年より16%増加しました。

また、外国人を雇用している事業所数が、日本全国の3%を占めています。

兵庫県の外国人労働者数

兵庫県で働いている外国人労働者の人数は41,083人で、2018年より19%増加しました。

また、日本全国の外国人労働者数の2.5%を占めています。

国籍別でみてみると、ベトナム人が最も多く17,207人で全体の42%を占めています。次いで中国人9,582人で23%、フィリピン人3,094人で8%となります。

兵庫県の外国人労働者の在留資格

在留資格別でみると、技能実習生が11,856人で最も多くなっています。次いで身分系の在留資格が10,905人、資格外活動許可が9,771人、就労ビザが7,881人です。

「技能実習」

「技能実習」は開発途上国を支援するために設立された制度です。外国人が日本で技能や技術を学んだあとに帰国して母国を貢献します。そのため、技能実習生として日本に居られる期間は通算最長5年となります。

兵庫県で働いている技能実習生は11,856人となり、全県の29%を占めています

身分系の在留資格

兵庫県で働いている身分系の在留資格の外国人労働者は10,905人となり、27%を占めています。

身分系の在留資格と分類されているのは、「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の4つです。

身分系の在留資格の人は、基本的に永遠に日本にいることができます。また、日本人のように職務内容と労働時間に制限なく働くことができます。

その中でも、「永住者」と「日本人の配偶者等」と「定住者」の割合が高くなっています。詳しくみてみましょう。

「永住者」

「永住者」は法務大臣が永住を認める者。兵庫県で働いている永住者は6,557人います。身分系の在留資格の中に最も多いです。

「日本人の配偶者等」

「日本人の配偶者等」は日本人の配偶者、若しくは特別養子、または日本人の子として出生した者。兵庫県で働いている「日本人の配偶者等」は2,080人います。

「定住者」

「定住者」は法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者。兵庫県で働いている「定住者」は1,892人います。

資格外活動許可

原則として、在留資格で許可された活動ができますが、資格外活動許可を取得すれば、在留資格で許可されていない活動もできるようになります。

したがって、「留学」や「家族滞在」など就労ができない在留資格の人は「資格外活動許可」があれば、1週間に28時間以内であれば就労活動ができます。

兵庫県で「資格外活動許可」で働いている外国人労働者は9,771人となり、全体の24%を占めています。

資格外活動許可のうち「留学」という在留資格を持っている人が89%で8,561人となります。

就労ビザ

就労ビザとは、就労目的で日本へ来る外国人に与える在留資格の総称です。合計29種類ある在留資格の中で、17種類が就労ビザにあたります。

兵庫県で働いている就労ビザの外国人は7,881人がいて全体の19%となります。その中で、「技術・人文知識・国際業務」は5,786人がいて、就労ビザの人の73%を占めています。

就労ビザの外国人は、正社員として雇用できます。また、更新の回数に制限がないので、長く雇用することが可能です。

兵庫県の産業別の外国人労働者数

2019年10月の時点には、兵庫県の産業別での外国人労働者数は次の通りです。

  • 製造業:17,128人(42%)
      のうち 食料品製造業:5,122人(13%)
  • ほかのサービス業:5,929(14.4%)
      のうち 職業紹介・労働者派遣業:3,647(9%)
  • 卸売業、小売業:4,471人(11%)

※数値はすべて、2019年10月に提出された外国人雇用状況の届出に基づいています。

まとめ

近年、兵庫県にいる外国人労働数が急増しています。2015年10月に比べると、4年の間で2倍以上も増えました。 それに伴い 、外国人を雇用している事業所も同じ間で60%増えました。